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企業派遣でのMBA | 卒業生インタビュー

作成者: Hitotsubashi ICS|Jan 20, 2021 2:13:21 AM
今回は企業派遣でMBAの1年プログラムを卒業した橋本好真さん(Class of 2014) にインタビューし、キャリアの中でどうしてMBAを選択したのか、また一橋ICSでのMBA経験が会社に戻った後どのように活かせるかせているのか伺いました。
 
橋本好真さん (Class of 2014)
Class of 2014の一年コースを卒業。一橋ICS入学前はSONYに8年勤務しEコマース領域に従事。直販の売上責任を負うマーチャンダイジング担当やウェブサイトの管理職務を行う。
MBA卒業後はSONYにマーケティングマネージャーとして勤務し現在はマーケティングのデジタルトランスフォーメーション領域を担当。


まずは なぜ一橋ICSのMBAプログラムを受験しようと思ったのか教えてください。

入社10年を目前に控え、自分自身を見つめ直す機会が多くなり、「自分は会社に貢献できているのだろうか、マーケティングとWebの経験だけでは視野が狭いのではないか」と行き詰まりを感じるようになりました。 そこで思考の切り替えが必要だと思い、会計や人事も含めたビジネス全体の理論を学ぼうとMBAに進むことにしました。

そのうえで一橋ICSを選んだのはなによりも欧米式のGlobal MBAであるということです。私は卒業後グローバルなポジションに身を置くことを考えていたため、国や言語をはじめとする多種多様なバックグラウンドを持った生徒たちと一緒に学ぶことが、今後のキャリアにつながると考え受験しました。

受験準備の過程で大変だったことや受験の際のコツがあれば教えてください。

大変だったのはTOEFLとGMATの受験です。
TOEFLやGMATは特殊な試験のため、必ずしもこれまでの業務や経験が応用できるものではありません。ですので、受験を決めた場合はすぐにそれらの対策講座などを受講することをお勧めします。
私は受験を決めた後、TOEFL、GMATともに専門の対策講座、及び専門の対策問題集を購入し受験に準備しました。
 
面接については、オンライン英会話や英会話教室などで、対人で練習することをおすすめします。私はオンライン英会話で複数の講師相手に練習をし、本番はスムーズにこなすことができました。

 

MBAプログラムで一番思い出に残っている出来事はなんですか?

日々の勉強です。毎日授業が終わった後には図書館や自習室に行き、次の日に向けて勉強する、その後、家に帰っても勉強し、次の日に向けた準備をする。具体的には、複数のケースや教科書を読み、考え抜き、考え抜いた結果をロジックで説明できるまで持っていく。私の場合、睡眠時間をかなり削らないと達成できなかったくらいで、体力的にもかなり過酷な日々でした。それが一番思い出に残っていることです。

体力的に過酷な日々だった一方で、学びを吸収する速さを感じたのも驚きました。複数の科目を同時並行で進めるというMBAのカリキュラムでしたが、全てがビジネスに紐づいていました。それぞれの企業活動がどう経営指標に影響しているのか、どうリンクしているのかを短期間で会得できた驚きは卒業して5年以上経っても残っている感覚の一つです。

また、一橋ICSは英語でカリキュラムが構成され、外国からの生徒も多く、多様な文化に触れられたのも印象に残っています。言語×文化×一人一人のバックグラウンドでまさにダイバーシティ。議論の際にチームがまとまるまで時間がかかることも多々ありましたが、それらも非常に良い思い出です。

MBAプログラムで卒業後一番役に立った授業や経験は何ですか?

オペレーションズ・マネジメントです。私が携わるマーケティングコミュニケーション領域では企画の立案から施策の実行まで、多くの人や組織、ツールが存在します。どんなに戦略や戦術が優れていたとしても、オペレーションが確立されていなければ、コミュニケーション施策を円滑に実行できません。オペレーションズ・マネジメントの概念を活用して、日々のプロセス改善や、デジタルトランスフォーメーションを企画推進する際の判断を行っています。

その他にも一橋ICSでは沢山の学びがあり、実務に活用できている感覚が非常にあります。改めて振り返ると、それは、教授陣がアカデミックと実務両方の経験があることで、アカデミックな領域を実務で執行しやすいように教えてくれていたのかもしれません。

 

 

 
MBAでの経験はその後のキャリアにどのように影響を与えていますか?
 
MBA取得後、デジタルマーケティング領域の業務に戻りました。キャリアを転換してゼロからやり直す選択肢もありましたが、これまでの経験にMBA期間中に得た知見を生かしたほうが早くビジネス貢献できると考えたからです。
 
実際に戻ってみると、一橋ICS入学前の行き詰まりを感じることはありませんでした。それは、事象を俯瞰してとらえ、判断する力が備わったからだと思います。
 
そのひとつが、自分が算出する数字への信頼感です。課題を解決することで事業に与える数的なインパクトを精緻に算出できるようなりました。
自分が描いたストーリーと会社の方針を擦り合わせ、数字を照らし合わせ、それが実効性のある提案だと納得するまで考え抜く。そうやって出したアウトプットは事業や会社に貢献できたと実感でき、次の力になっています。
 
MBAプログラム受験を考えている方に一言お願いします。

私は一橋ICSのMBAプログラム参加を強くお勧めします。
 
なぜなら、ビジネスの理論を体系的に学ぶことによって、企業活動一つ一つがどのようにインパクトするのかを理解ができるからです。例えばマーケティング活動がどうアカウンティングに影響するか、HRがどうマーケティングに影響するかなど。これらは各教科の教授陣から同時並行で学ぶことでそれぞれの関係性がリンクし理解が進みますし、ケーススタディを通して本気で考えることで体得することができます。
 
この学びは独学では大抵得ることができない、MBAに参加したからこそ得られるものだと思っていますし、このような経験が出来たことに卒業して5年以上たった今でも感謝しています。
 
現在通学中の学生にも一言お願いします。

MBAに在学期間は精神的にも身体的にも非常にタフだと思います。頑張ってください。
 
MBAを修了したあと私が見た世界は以前と全く別物で、ポジティブな変化が多々ありました。皆さんも、悔いのないくらい本気で学んでいただければと思います。